SNSキャンペーンとは、XやInstagram、TikTokなどのSNSを使って行うマーケティング施策のことです。
プレゼントやクーポンなど景品をきっかけに、ユーザーにフォローや投稿拡散をしてもらうことで、フォロワー獲得や認知度の向上、販売促進につなげることができる施策です。
企業がSNSキャンペーンに取り組むべき理由は以下のとおりです。
企業がSNSキャンペーンに取り組むべき理由の1つとして、認知度の向上につなげられる点が挙げられます。SNSは多くの消費者が利用していることに加えて、リポストや「いいね」などの機能があるので、投稿の拡散効果が期待できます。
SNSで自社商品の紹介を上手く拡散できれば、認知度向上から、結果的に販売促進、ブランド力の向上まで繋げることができるでしょう。
SNSキャンペーンによって新規ユーザーを獲得しやすいことも、企業にとってメリットです。
SNSキャンペーンの応募条件として、自社アカウントをフォローすることを加えることで、プレゼントをきっかけにフォローしてくれるユーザーを見込めます。キャンペーンは、短期間でユーザー数を増やしたい場合に有効な手段といえるでしょう。
一度フォローをしてくれたユーザーは、継続して投稿を見てくれる傾向があります。お得なキャンペーンをフックとしてフォロワーになったことで、次のキャンペーンにも期待をしてフォローを解除せずにいてくれる可能性が高いためです。
また、キャンペーンは企業とユーザーや、ユーザー同士のコミュニケーションを強化する側面もあります。コミュニティの形成が行われることで、結果としてユーザーのエンゲージメント向上にも繋げられる可能性があります。
SNSキャンペーンの実施方法は以下の通りです。
自社の商品やサービスの認知拡大や新規フォロワーの獲得といった具体的な目標を決めます。フォロワーを増やしたい場合は、応募条件にアカウントのフォローを条件に組み込むというような形です。目標達成に近づけるようにキャンペーンの参加条件を設定しましょう。
XやInstagram上でフォローやリポスト、ハッシュタグ機能を利用した投稿を条件に特典を配布する形が一般的です。
無作為に当選者を決める方法が一般的ですが、ツールを利用した「インスタントウィン」という即時抽選を行う方法があります。参加率アップに役立ちますが、実行できるツールを利用しないと実施できません。
キャンペーンを実施した後は、応募者数やどのような層にアピールできたのかといった点を分析して効果測定を行いましょう。予算やキャンペーン内容を修正して広告効果を高めていくことが重要です。
SNSキャンペーンを実施する際に意識するとよいポイントは、はじめにキャンペーンの目的を設定すること。最初に目的を明確にすることで、目的に合わせたプレゼントやキャンペーン方法が選定できます。
例えばQUOカードや商品券などのプレゼントは、自社商品に馴染みのない人でも欲しいと思ってもらいやすいため、早くフォロワーを増やしたい場合におすすめ。自社商品の販売促進やブランド力向上を目指したい場合には、応募条件を「画像投稿」や「商品の感想をコメント」などにするとよいでしょう。
また、応募数を増やすために、キャンペーン参加のハードルを下げることも大切。Xのインスタントウィンは抽選結果がすぐに分かることで応募が集まりやすいので、ツールを活用してキャンペーンを行うことがおすすめです!
Instagramのプレゼント企画では、以下のガイドラインの順守が重要です。
・プロモーションガイドライン:コンテスト、懸賞などのためにInstagramを利用する場合のガイドラインです。キャンペーンを行う際は必ず見ておきましょう。
・コミュニティガイドライン:Instagramを利用する上での一般的なガイドラインが記載されたページ。投稿の帰属や促し方に関する記載があるので確認が必要です。
詳しくは以下の公式HPの各リンクを確認してみてください。
Xでのプレゼント企画の際に、以下のルールを定めることが重要です。
上記の点をルールに組み込むことで、応募ツイートの抽出がしやすくなりキャンペーン効果が高まります。また鍵アカウントは無効にする、引用RTは運営に支障をきたすため抽選の対象外にすることも重要です。
Xも公式HPのガイドラインも確認が必要なため、以下のリンクより確認してみてください。
ここからは、X、Instagram、TikTokで実際に開催されていたキャンペーンを取り上げます。リポストやハッシュタグを活用したキャンペーンから、企業の個性が感じられる面白いキャンペーンまで、幅広く紹介します。
『マクドナルド』が開催していたこちらのキャンペーンは、アカウントをフォローし、新商品名のハッシュタグをつけた投稿をすることで、抽選で100名に1,000円分のマックカードが当たるキャンペーンです。
こちらのキャンペーンは、17,000リポストと15,000いいねを獲得(※)。新商品名をハッシュタグで投稿してもらうことで、ユーザーへの2次拡散や、商品名の認知度向上が見込める施策です。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『キリンビール』が開催していた写真投稿方式のキャンペーンは、3,200リポストと2,000いいねを獲得(※)。
こちらは公式アカウントをフォローし、2つの商品を飲み比べ、写真と感想を投稿することで応募できるキャンペーンです。100名に当たるこのキャンペーンの景品は「本麒麟」の6缶パックでした。
写真と感想を乗せた投稿により、ユーザー自身が当該商品の宣伝をしてくれるのがこのキャンペーンのポイント。また「写真を撮り、感想を書く」という体験によりユーザーの記憶にも残りやすく、結果的にエンゲージメント向上に繋がる可能性があります。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『マツキヨココカラ』が開催していた、フォローとハッシュタグをつけた投稿をすることで応募できるこのキャンペーンは、2,900リポストと985いいねを獲得(※)。
このキャンペーンは、アカウントをフォローし動画を視聴、動画のスクリーンショットとハッシュタグを合わせて投稿すると、10名に5,000円相当のプレゼントが当たるというものでした。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『ニトリ』が開催していたフォローと引用ポスト、ハッシュタグで参加できる「インスタントウィン」方式のキャンペーンは、15,000リポストと4,300いいねを獲得しました(※)。
インスタントウィンとは、専用のツールを使うことで、抽選結果を応募直後に自動で送れる機能のこと。このキャンペーンは、応募条件クリアで、その場で合計30名にニトリ商品券10,000円分が当選するというものでした。
このキャンペーンのようにインスタントウィン方式のキャンペーンは、結果がすぐに分かるためユーザーの参加のモチベーションになりやすく、応募者を集めやすいのが特徴です。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『ローソン』が開催していた、フォローとハッシュタグをつけた投稿をすることで応募できるこのキャンペーンは、2,900リポストと985いいねを獲得(※)。
このキャンペーンは、アカウントをフォローし動画を視聴、動画のスクリーンショットとハッシュタグを合わせて投稿すると、10名に5,000円相当のプレゼントが当たるというものでした。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『美酢』がフォロワー5名に商品のプレゼントが当たるキャンペーンをInstagramで開催(※)。当選者には、DM(ダイレクトメッセージ)で結果を通知するというものでした。
このようなキャンペーンは、既存のフォロワーに対してキャンペーンを実施することで、既存顧客のロイヤリティ向上が見込める施策といえます。
『ジェームスマーティン』が、画像とハッシュタグをつけた投稿で応募できるキャンペーンをInstagramで開催(※)。当選者にはジェームズマーティンのギフトセットと、全国の『ピザーラ』で使用できるピザチケット5,000円分が当たるキャンペーンでした。
こちらは、ユーザーにハッシュタグと画像投稿をしてもらうことで2次拡散が期待できるキャンペーン。ユーザーが、当選のためにインスタ映えする画像を投稿してくれることで、ブランドイメージの向上にも繋げられます。
『ニトリ公式』が、フォローとハッシュタグ付き投稿で応募できるキャンペーンをInstagramで開催(※)。当選者20名には、10,000円分のニトリ商品券が当たるキャンペーンでした。
こちらは、ハッシュタグと合わせて「買ってよかったニトリの商品」を投稿してもらうというもの。ユーザーが自らニトリの商品を紹介してくれる点が、こちらのキャンペーン方法のポイントです。
『Visse ヴィセ公式』が、フォローと「いいね」をすることで応募できるキャンペーンをInstagramで開催(※)。当選者20名には、新作商品が当たるキャンペーンでした。
Instagramは「いいね」が多く付いている投稿ほど上位表示される傾向にあります。そのため、キャンペーンで「いいね」を多く獲得することは、認知度の向上や新規フォロワー獲得にも繋げられる可能性があります。
『シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル』が、フォローと投稿へのコメントで応募できるキャンペーンをInstagramで開催(※)。当選者1名には、ホテルの宿泊券が当たるというものでした。
Instagramのコメント欄は、企業側とユーザーだけでなく、ユーザー同士の交流の場にもなり、企業やサービスに対して親近感を持ってもらいやすくなります。
また、Instagramはエンゲージメント(投稿に対するアクション)が増えれば増えるほど、ほかのユーザーにおすすめとして表示されやすくなるため、キャンペーンを通してコメントをしてもらうことは投稿の拡散にも繋がります。
『フタバ食品』が、フォローと「いいね」をすることで応募できるキャンペーンをTikTokで開催(※)。当選者10名には、商品4種が当たるというものでした。
ユーザーにとってフォローや「いいね」は気軽にできるアクションのため、このようなキャンペーンは応募へのハードルが低く多くの応募者を集めやすいでしょう。
またTikTokで「いいね」を多く集めている投稿は拡散されやすい傾向にあるため、企業が認知度を上げたい場合にぴったりの施策といえます。
フタバ食品 公式Tiktok
『森永製菓』が、フォロワー10名に抽選で1年分のゼリーをプレゼントするキャンペーンをTikTokで開催(※)。当選者には、DM(ダイレクトメッセージ)で結果を通知するというものでした。
既存フォロワーへのプレゼントという企画は、ユーザーのロイヤリティ向上に繋げられる施策の1つ。また応募条件を「期間中にフォロワーの方」とすることで、新規フォロワーの獲得も見込めるキャンペーンとなっています。
森永乳業 公式Tiktok
『モスバーガー』が、フォローとコメントをすることで応募できるキャンペーンをTikTokで開催(※)。当選者100名には、デジタルギフトが送られるキャンペーンでした。
TikTokでモスバーガーの好きなメニューをコメントしてもらうことで、ユーザー間のコミュニケーションを促すだけでなく、宣伝効果にも繋がることがこのキャンペーンのポイントです。
モスバーガー 公式Tiktok
本記事では、企業がSNSキャンペーンに取り組むべき理由から具体的な事例、成功させるコツまで紹介しました。
SNSを使ったプレゼントキャンペーンは情報を拡散しやすく、認知度を高めたり新規ユーザーを獲得できたりと、マーケティングにおいて大切な施策の1つです。効果的にキャンペーンを実施できるツールもあるので、ぜひチェックしてみてください。