以下のプロモーション企画の進め方について解説します。
プロモーションの企画書を作成します。企画書にはプロジェクトの目的、達成目標、戦略、予算、スケジュールといったことを記載します。計画の内容やアイデアを書面にすると、プロモーションに関わる関係者も確認しやすく、共通認識を持つ際にも役立ちます。
SWOT分析とは「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の4つの要素を自社の外部要因と内部要因に分けて分析し、マーケティング施策に活かす手法のことです。どのように訴求していけば効果的にプロモーションができるのか、ヒントを得るために行います。
プロモーション企画を効果的に行うために、ターゲットを設定しましょう。ターゲット設定は詳細に行う方が効果的なため、ペルソナと呼ばれる仮想の主要なユーザーを設定するのが効果的です。年齢や年収、性別、居住地など細かく設定し、実際に存在するかのように設定することで、臨場感を持って施策を検討することができます。
プロモーションにかける予算を設定するためには、商品の予想売上からどのくらいの割合で広告費を出すか考えるのが一般的です。広告費をかけない方が利益率は上がりますが、費用をかければ利益率は減るものの、企業の認知度アップといった効果が狙えます。
企画の内容を踏まえてプロモーション企画に使用するツールを設定しましょう。SNSや紙媒体、TVやラジオといったツールがターゲットにあった物を選ぶことが、認知度を高めるために重要です。
予算もツールによって幅があり、TVや新聞は高額ですが、SNSならコストを抑えて実施できるため、費用をかけたくない場合はSNSを選択するのがおすすめです。
優れたプロモーション企画を生むポイントは以下の通りです。
それぞれについて解説していきます。
プロモーション企画で伝えるメッセージは簡潔で目に留まりやすい内容にしましょう。用意したメッセージをユーザーがすべて読むとは限らないため、重要なメッセージを目に留まりやすい位置に配置することが重要です。例としては「全品50%オフ!」といった目に留まりやすい文言をポスターの中心に大きく配置するといった具合です。
数秒目にしただけで内容が頭に入るような表現にこだわることが重要です。
プロモーションに活用するコンテンツを作成する際は、ユーザーの潜在ニーズを満たして、生活の質を上げるような情報や価値を伝えることが重要です。例えば庭の木を伐採したいというニーズがあり、そのニーズに向けて地域のサービスを利用すれば安く伐採できるといった情報を伝え、その上で自社の商品を使えば体力のない人でも簡単に木が切れるといったことを伝えるような形です。
ユーザーは単に伐採したいのではなく、お金をかけずに庭をキレイにしたいという潜在ニーズがあるため、自身で伐採できるようになれば今後、庭の木に対する心配がなくなり悩みが減ります。このようにユーザーの潜在ニーズに焦点を当てて企画を検討しましょう。
メッセージの中に数値やグラフといった具体性のあるメッセージを盛り込むことで、説得力が増してプロモーション効果が高まります。過去の自社製品との性能比較や価格面について訴求する際に効果的です。
AIDMAの法則とは、Attention(注意を引き)、Interest(興味を持ち)、Desire(欲しくなり)、Memory(記憶して)Action(行動する)の略で、消費者が購入に至るまでのプロセスを表した法則のことです。法則を参考に消費者がどのように行動するのか予測して、消費者の動きにあわせた効果的な施策を生み出しましょう。
アパレルメーカーのユニクロでは、若年層のネット利用率の高さを活かして自宅でもコーディネートの雰囲気や商品の特徴がわかるライブ配信を実施しています。リアルタイムで行われるライブ配信により、タイムリーに新商品を紹介することや季節の商品の紹介に役立つだけではなく、視聴者とのつながりを生み出すことにも成功しています。
ホームセンターを運営するカインズでは、ホームセンタースタッフの専門的知識をオウンドメディアのコンテンツとして採用し、読者に好評を得て認知度アップに成功しています。サイト内には自社のSNSへの導線も確保されているため拡散も狙える仕組みになっています。
菓子メーカーの明治製菓では「きのこの山」と「たけのこの里」という人気商品の対立を利用したプロモーションを行い、甲乙つけがたい2つの商品の魅力を利用してアンケートキャンペーンを実施しています。プロモーションをきっかけにSNSなどで論争が広がり、認知度のアップに役立てています。
プロモーション企画はターゲットにシンプルなメッセージで商品や企業の魅力を伝えることが重要です。SWOT分析で割り出された自社の強みや、AIDMAの法則が示す消費者の購入プロセスを加味してユーザーに刺さるメッセージを考えましょう。これから販促活動を行う企業の方は、ぜひ本記事を参考に実施してみてください。