SNSマーケティングとは、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を活用しておこなうマーケティングのことです。ブランディングや販売促進など、マーケティングの内容は多岐に渡ります。
SNSは無料で運用できるものが多く、拡散性もあるため、軌道に乗れば費用対効果を得られるところがメリットです。一方で、あまりスマホを活用しない層や、デジタルの操作に慣れていない世代への訴求には向いていない点には注意が必要です。
ここからは、SNSマーケティングの具体的な成功事例を紹介します。企業が一般的に活用しているSNSは、以下の通りです。
本記事ではSNSごとの事例を分けて紹介するので、自社に類似した事例があれば参考にしてみてください。
Youtubeは、幅広い層に利用されている動画プラットフォームサービスです。尺の短い動画から長い動画までを投稿できるため、内容を問わず企画を立てられる自由度の高さが魅力。
ここでは、Youtubeの成功事例を紹介します。
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、チャンネル登録者数が200万名以上を超える人気Youtuberを起用したプロモーション企画をおこないました。Youtuberがクイズにチャレンジする動画を投稿し、注目を集めた事例です。
また、CMをそのまま投稿した動画も74万回再生を超えており、Youtubeの活用に成功しています。
有限会社佐藤葬祭は、葬儀場を運営する企業です。Youtubeでは代表取締役が自社のチャンネルを運用して、葬式にまつわる知識やマナーを伝えています。
ショート動画や質問に回答する形式の動画などが投稿され、日常では知る機会のない知識をわかりやすく学べることから、チャンネル登録者数は2024年2月時点で9万人を突破しています。
続いて、InstagramのSNSマーケティング成功事例を見てみましょう。Instagramは画像や動画などの投稿に向いており、さまざまな企業が活用しています。
また、「おすすめ」機能に表示されれば、フォロワー以外の層にもリーチできるところもポイントです。
青山商事株式会社は「洋服の青山」を展開する小売企業です。紳士服のイメージが強い中、Instagramで「洋服の青山【ガールズアカウント】」を運用することで、レディース向けのマーケティングに成功しています。
主に学生を対象とした、若者向けのコンテンツを発信しているのが特徴。「ハートポーズ特集」「プリクラランキング」など、洋服以外のコンテンツも幅広く投稿することで、多くのフォロワーを獲得した事例です。
※"洋服の青山【ガールズアカウント】"
Afternoon Tea(アフタヌーンティー)は、食器やお茶、食品などを展開する小売ブランドで、カフェも経営しています。
Instagramではかわいらしいテイストでキャンペーン情報や商品紹介が投稿され、画像による訴求を上手く活用している事例です。
※"Afternoon Tea 公式Instagramアカウント"
続いて、XのSNSマーケティング成功事例を見てみましょう。Xはテキストメインの訴求と相性がよく、ユーモアや親しみやすい投稿が好まれる傾向にあります。
5. シャープ株式会社
シャープ株式会社は、大手企業ならではの「堅苦しい」というイメージを覆すようなXのアカウント運営で話題となりました。あえてイメージとは反対の投稿を重ねることで、親しみやすさやポジティブイメージにつながり、多くのファンが生まれた事例です。
※"シャープ 公式Xアカウント"
ファミリーマートは2023年8月に「だいたい40%増量作戦 QUOカードが当たるキャンペーン」を開催しました。事前に参加したユーザーのアイコンが自動的に変更される「アイコンジャック」が話題となり、多くのユーザーからの注目を集めた事例です。
もともとファミチキやしみチョココーンなどの自社製品が、そのままの値段で40%増量になるという販促キャンペーンを開催しており、同じタイミングでX上のキャンペーンを打つことで相乗効果を得る結果となりました。
※"ファミリーマート 公式Xアカウント"
ここからは、FacebookのSNSマーケティング成功事例を紹介します。Facebookは本名登録が必要なSNSであり、ビジネス利用で登録している社会人ユーザーが多いのが特徴です。
宿泊予約サイト「relux」はFacebookアカウントで旅館の魅力を投稿することで、多くのインプレッションを集めています。文字数を削り、写真による訴求をしているところがポイント。コメント欄に宿泊予約ページを投稿することで、しっかりと販促にもつなげています。
リノベ不動産は、リノベーション事業をおこなっている不動産企業です。Facebookを活用してエリアや関心の高い層を絞り込み、自社の動画広告を配信する施策を行いました。
リノベーション住宅のビジュアルを見やすくまとめることで、潜在顧客へのアプローチにも成功しています。
Tiktokは比較的若い層に人気のSNSです。15秒〜3分程度の短いショート動画を投稿できるので、動画でのアピールにはぴったりでしょう。
ここでは、TiktokのSNSマーケティング成功事例を紹介します。
ユニクロは、着回し術やコーデなどを紹介することで、ユーザー目線のコンテンツを配信しています。企業アカウントの「広告らしさ」を感じさせず、思わずクリックしてしまうような親しみやすいテイストもポイントです。
新作アイテムや自社商品もさりげなくアピールしており、多くのフォロワーを獲得している事例となっています。
※"ユニクロ 公式Tiktokアカウント"
大手通信会社KDDIが展開する「UQモバイル」では、テレビCMと連動させたダンス動画の投稿キャンペーンが話題を呼びました。自社のアカウントだけでなく、TikTokユーザーがそれぞれのアカウントで投稿してくれるため拡散性も高く、認知度向上に大きく貢献した事例です。
※"UQモバイル 公式Tiktokアカウント"
最後に、LINEのSNSマーケティング成功事例を紹介します。LINEはプッシュ通知を利用しているユーザーも多く、幅広い年代の利用者層がいるのが特徴です。
有限会社味源は麺類やお菓子などを販売している食品メーカーです。同社が運用するECサイト「自然の館」では、LINE公式アカウントを導入することで、セールの告知やクーポンの配信をおこなっています。
さらに、配信効果を高めるための「ビジネスマネージャー」の活用により、CVRが2.2倍、ROASは2,299%という数値を叩き出しています。
CJグループは、食品サービスや生命工学をはじめ、さまざまな事業展開で世界へ進出している大企業です。同グループ「CJ FOODS JAPAN」では、LINE公式アカウントを運用しており、2024年2月時点で5万人以上もの友達登録者数を達成しています。
クーポンの配布やクーポンのリマインドなどをおこなうことで、友達登録者数を維持している事例です。
ここからは、SNSマーケティングを成功させるポイントを紹介します。
SNSマーケティングでは、自社に合った媒体を選ぶようにしましょう。例えばおしゃれな飲食店やキレイな景色が見えるホテルなら、Instagramと相性がよいかもしれません。
使用するSNSは1つに絞る必要はありませんが、SNSによって好まれるコンテンツの内容は異なります。そのため、まずは選定したSNSに合った内容のコンテンツを作成して、他のSNSにも横展開する形がおすすめです。
ショート動画が普及したこともあり、動画の拡散性はますます向上しています。
XやFacebookなどはテキスト投稿のイメージが強いかもしれませんが、動画の投稿も可能です。テキスト投稿のみで単調だと感じる場合は、動画も上手く活用するとよいでしょう。
商品やサービスの情報ばかりを一方的に配信してしまうと、ユーザーが興味を失ってしまうことがあります。売上向上やブランディングのためのアピールは重要ですが、ユーザー目線の内容を投稿することを心がけましょう。
SNSマーケティングの成功事例を紹介しました。SNSマーケティングを成功させるには、自社に合った媒体を使ったり、動画を取り入れたりするのがポイントです。本記事で紹介した成功事例を参考に、ユーザー目線のコンテンツを投稿して、SNSマーケティングを成功させましょう。