Xの「インスタントウィン」とはSNS上のキャンペーンにおける即時抽選システムのことで、参加者は応募と同時に当選結果をリプライやDMで知ることができます。
キャンペーンを実施する上で「フォロワーを増加させたい」「商品の認知度をアップさせたい」といった達成目標を設定しましょう。
自社でシステムを構築することも可能ですが、コストを考えると企業が販売している「キャンペーンツール」を利用する方法が一般的です。選ぶ際は金額と実施できるインスタントウィンキャンペーンの形式から選びましょう。
インスタントウィンキャンペーンの形式には以下のようなタイプがあります。
URL遷移型の方がデザインやシステム上の自由度が高いというメリットがありますが、ユーザーの手間が増えるというデメリットがあります。SNS完結型はその逆でユーザーにとって手軽である半面、同じプラットフォームになるため画一的なデザインになりがちです。
URLで遷移する場合はキャンペーンページを用意する必要があり、サイトに掲載するグラフィックやテキストである「クリエイティブ」を作成します。自社でまかなう方法か外注する方法の2通りがあります。
準備ができたらキャンペーンを実施します。モニターしながら必要に応じてキャンペーンを告知する投稿を行いましょう。
ユーザーにとって、すぐに抽選結果が分かることは、キャンペーン参加のモチベーションに繋がります。インスタントウィンを利用することで、キャンペーン参加に対する心理的なハードルを下げることができるため、多くの参加者を集めたい場合におすすめの方法といえます。
キャンペーンツールの機能によりますが、応募者の集計やリストアップといった作業を自動化することが可能です。応募者が多いほど手作業による集計作業は負担が大きいため、効率化できるメリットは大きいといえます。
キャンペーンを実施する際は、Xの規約を厳守しましょう。以下がXにおけるキャンペーンの公式ガイドラインです。
この他にキャンペーン内容が法令に準拠しているか確認することも重要です。疑問がある場合は最寄りの弁護士に相談することをおすすめします。
Xのフォローキャンペーンにおける、一般的な応募規約の禁止事項には以下のようなものがあります。
キャンペーンが健全なものになるように、必要に応じて内容を追加しましょう。どのように設定したらいいかわからない場合は、実施されているキャンペーンを参考にするのがおすすめです。実施事例については後ほど紹介します。
Xのインスタントウィン企画では、より多くのユーザーに参加してもらうために、さまざまな企業が工夫を凝らしています。以下でXを活用したインスタントウィンキャンペーンの成功事例をまとめました。
自社で活かせそうなアイデアがあれば、ぜひ参考にしてみてください。
『じゃがりこ』は「ごめんねの日」をテーマにしたインスタントウィンキャンペーンを開催しました。公式アカウントをフォローの上、「ごめんね」を伝えたい相手やエピソードを投稿すると、抽選で4,000名にじゃがりこサラダⅬのクーポンが当たるという内容です。
「#じゃがりこ1個分のごめんね」というハッシュタグも活用され、多くのユーザーを巻き込んだ参加型のキャンペーン事例です。
※“じゃがりこ 公式Xアカウント”参照
『ローソン』は、X上で定期的にキャンペーンを開催しています(※)。参加条件は主にフォローとリポストが設定されており、自社ブランドの製品の引換券やクーポンなどが当たるといった内容です。
ローソンのインスタントウィンキャンペーンは、その時々で当たる景品が異なっていたり、当選者数が多かったりと、何度も参加したくなるような企画内容が魅力です。
過去には1万名以上の当選者数が設定されていたこともあり、アカウントのフォロワー数増加につながることが伺えます。また、店舗への来店促進にも貢献しているでしょう。
※2024年1月時点の情報です。
サントリー食品インターナショナル株式会社が提供する『ペプシコーラ』は「#本田とじゃんけん2020」を開催しました。
公式アカウントからの投稿だけでなく、参加者が投稿したポストから他ユーザーが参加できる仕組みとなっており、多くの参加が募りました。
※“Pepsi(ペプシ) 公式Xアカウント”参照
セブン&アイグループが運営するファミリーレストラン『デニーズ』は、自社で使える食事券などの配布により来店促進につなげています。各キャンペーンごとの当選者数は多くないものの、アプリとの連携や季節限定の推しメニューの告知により、リピーター顧客から休眠顧客、新規顧客まで、幅広い層に訴求しているのが特徴です。
『キットカット』と『サーティワン』は、商品コラボを記念して、2024年6月1日から6月30日までの期間限定でサーティワンで使用可能なeGift券 1,000円分が当たるインスタントウィンキャンペーンを開催しました。
実際にX上では、コラボを喜ぶ声や商品の口コミ投稿などが飛び交い、コラボ企画との相乗効果が伺えます。
ゲームアプリで広く知られる『駅メモ!』は、誕生9周年の企画の一環として、毎日抽選でギフトコードが当たるインスタントウィンキャンペーンを開催しました。
フォローとリポストが条件に設定されているほか、アプリ利用を促すために抽選結果をアプリ内の「お知らせ」から通知しているのも特徴です。毎日応募できるキャンペーンなら、同じユーザーが何度も参加してシェアしてくれるので、より多くのユーザーが応募してくれるでしょう。
『Netflix』は2018年から2019年の年末年始にかけて「#ネトフリ福袋」と題しておすすめのNetflixオリジナル作品を自動リプライするキャンペーンを開催しました。
景品の配布こそないいものの「参加者の過去の投稿をもとに、おすすめの作品が自動で通知される」という企画内容が話題を呼び、多くのXユーザーが参加しました。
『Galaxy』製品を提供するSamsung Japanは、2022年のGWに「春旅キャンペーン」を開催しました。フォローとリポストでGalaxy製品等が当たるほか、当選確率がアップする「Wチャンス」の仕様も設定しました。
また、同時にInstagramでもキャンペーンを開催しており、Xだけではリーチできない層へのアプローチにも成功した事例です。
『NTTドコモ』は、フォロー&リポストで参加すると同社系列のサービスで使える「dポイント」が当たるキャンペーンを開催しました。企業アカウントが陥りやすい「ユーザーとの距離」を埋めるべく、相互コミュニケーションの機会を増やすことを目的に企画されました。
1度の開催にとどまらず、短期間で集中的に施策を重ねることでフォロワー増加に成功した事例です。
※“NTTドコモ 公式Xアカウント”参照
『フレッシュネスバーガー』は、人気商品の半額クーポンが1,000名当たるインスタントウィンキャンペーンを実施。期間中は毎日参加が可能なこともあり、キャンペーン投稿は多くのユーザーの手によって広くシェアされました。
季節限定の商品の認知拡大につながっているほか、クーポンの配布による来店促進や、フォロワー増加にも貢献している成功事例です。
応募条件を満たした方から抽選で、ホテルの宿泊券が当たるキャンペーン。SNS上で完結する方式となっており、DMで当選結果がわかるタイプです。
応募条件を満たせば、期間中1,000名にPayPayポイントが当たるキャンペーンに参加可能。URLで遷移してサイト内で当選結果がわかるタイプです。
応募条件を満たせばキャンペーン期間中抽選で20名に、イオンギフトカード5,000円分がその場で当たるキャンペーン。画像をクリックして遷移させて抽選ページに誘導する仕組みです。
参加率のアップが期待できるインスタントウィンなら、Xを利用したキャンペーンが効果的に行えます。キャンペーンに利用されるツールには機能や価格面の違いがあるため、自社の目的に合ったツールを選ぶことが重要です。SNSを活用した販促活動の実施を検討している方は、この記事を参考に実施してみてください。