Xのキャンペーンとは、Xで開催するプレゼントキャンペーンのこと。プレゼントをきっかけにキャンペーンに参加してもらうことで、自社商品の認知度やブランド力の向上が期待できるマーケティング施策の1つです。
フォローやリポストなどを応募条件とすることで、フォロワーの獲得や情報の拡散が期待できるのが特徴。広告を出すよりもコストを抑えられて、気軽に開催できることも企業にとって魅力といえるでしょう。
Xは身近なSNSサービスであり、通学や通勤時間、仕事の合間などに閲覧するユーザーは少なくありません。Xキャンペーンでは、リツイートや企業アカウントのフォローを条件に参加できるものも多く、簡単なアクションで応募できるため気軽に参加してもらえる点がメリットです。
応募の心理的ハードルが低ければ、応募者の数も募りやすいでしょう。
Xには、自分のフォロワーに対してほかのユーザーの投稿をシェアできる「リポスト」機能があります。そのためSNSの中でも拡散力が高く、自社アカウントのフォロワー以外の層に対してもリーチできる点がポイント。キャンペーンをおこなうことで認知拡大のチャンスを獲得できます。
キャンペーンの参加条件が、リポストとなっているのが、このキャンペーンの方法。自社のアカウントや投稿の拡散が期待できるキャンペーン方法です。
一方で、普段使っているアカウントではなく、キャンペーン用のアカウントで参加されるケースがあるのが特徴。キャンペーン用のアカウントで投稿を拡散をされても、本来ターゲットとしているユーザーに届かない恐れがあることに留意しておきましょう。
キャンペーンの参加条件が「いいね(LIKE)」となっているのがこのキャンペーン方法。
「いいね」でも拡散を期待できることに加えて、既存フォロワーにとって気軽に参加しやすいキャンペーンなので、参加率が高くなりやすい傾向にあります。
キャンペーンの参加条件が、特定のハッシュタグ(#)をつけた投稿をすることになっているのがこのキャンペーン方法。
このキャンペーンは、投票型のキャンペーンで使われるケースが多いのが特徴です。まずはユーザーを別途キャンペーン用の特別サイトに誘導し、複数の選択肢の中から好きな商品やサービスを選んでもらいます。すると、ハッシュタグ付きの投稿画面に移り、投稿ボタンを押すことで応募完了となります。
拡散効果だけでなく、投稿したユーザーの記憶に残りやすいことも魅力です。一方で、企画力や準備する時間が必要になるので、比較的難易度が高いキャンペーン方法といえます。
こちらのXキャンペーンは、複数の投稿の中から好きな投稿をリポストしてもらうキャンペーン方法です。
ハッシュタグを使ったキャンペーンと似ており、まずは別途用意したキャンペーンサイトに誘導し、その中から好きな商品やサービスを選択してもらいます。すると対象の投稿がリポストされ、応募が完了となります。
ハッシュタグを使ったキャンペーンと同じく、別途キャンペーン用にサイトを作成したり、プランニングに時間がかかるため、テクニックが必要となるキャンペーン方法です。
インスタントウィンキャンペーンは、指定されたハッシュタグの投稿やリポストをするとすぐにリプライが送られてきて、当選したかどうかがその場でわかるキャンペーン方法。
応募結果がすぐにわかることでユーザーのモチベーションが上がりやすく、高い応募数を見込めるのがメリットです。ただし、インスタントウィンキャンペーンを実施するには、専用のツールが必要になるので、コストや時間がかかることがデメリットとして挙げられます。
Xのインスタントウィンキャンペーンについては以下の記事でも詳しく解説しています。
写真投稿キャンペーンはハッシュタグと合わせて、指定の写真を投稿することで応募完了となるキャンペーン方法のこと。「商品やサービスを利用している様子の写真」が、応募条件として挙げられることが多くあります。
写真を投稿する体験によって、ユーザーのエンゲージメントが高まる効果を期待できるのがこのキャンペーンの特徴。また、投稿してもらった写真は、ブランディングにも活かすことができるでしょう。
まずはキャンペーンを開催する目的(ゴール)を明確にしましょう。一口にXキャンペーンといっても、応募対象者の条件や景品の内容など、その切り口はさまざまです。
具体的な企画を立てる前に「フォロワーを増やして認知拡大を狙う」「普段は聞けないようなフォロワーの意見や声を拾う」といったように、キャンペーン開催の目的を明確にしておきましょう。
目的やゴールを定めることで、どのような企画を立てるべきかが明確になります。
目的(ゴール)が決まったら、その方針に合わせてキャンペーンの内容や種類を選定しましょう。例えば、Xキャンペーンには以下のような種類があります。
「フォロワーを増やして認知拡大を狙う」場合はフォロー&いいねキャンペーン、「普段は聞けないようなフォロワーの意見や声を拾う」場合は感想投稿キャンペーンといったように、目的に応じて効果が期待できる施策を考えましょう。
大まかな内容が決まったら、予算に応じて景品の内容と当選者数を設定していきます。この項目はキャンペーンの拡散力や応募者数に影響する重要なポイントです。
より多くの方に参加してもらいたい場合は「安価なプレゼントを大量に配る」、話題性を作りたい場合は「少人数に高額なプレゼントを用意する」といったように、キャンペーンのコンセプトや目的に応じて適切な数を選びましょう。
続いて、応募後の抽選方法を決めていきます。もしもキャンペーンの参加者数がさほど多くなければ、手作業でキャンペーン開催後に抽選することも可能でしょう。
しかし、想定参加人数が数万人を超える場合や、その場ですぐに当たりのわかる「インスタントウィンキャンペーン」を開催する場合、専用ツールなどを使って自動抽選を行う方が効率的です。
ある程度の予算がかけられて手間を省きたいなら、専用のキャンペーンツールを活用するとよいでしょう。
最後に、キャンペーンの概要を記載した投稿をXに投稿します。キャッチーなテキストや画像を用いて興味を引きやすくすることはもちろん、ハッシュタグなどを用いてより多くのユーザーの目に留まるように工夫しましょう。
魅力的な投稿ができれば、リツイートが増えてより認知拡大に貢献できるはずです。
X上でキャンペーンを開催するには、ルールを守る必要があるので注意が必要。Xのキャンペーンの実施についてのガイドラインには以下のことが記載されています。
キャンペーン施策を企画する前に、Xで他社ではどのようなキャンペーンを実施しているか確認することで、効果やトレンドを知ることができます。他社が実施中のキャンペーンの調べ方は以下のとおり。
Xでタイムリーに実施されているキャンペーンを検索したり、検索エンジンでXのキャンペーンのまとめ情報を確認することで、自社のキャンペーンを企画する際に参考にできます。参考にする際には、競合企業やターゲット層が近い企業が実施しているキャンペーンを確認するとよいでしょう。
Xキャンペーンで成果を出すためには、先述の通り目的(ゴール)に沿った内容での開催が重要です。例えば、現時点でフォロワー数が少ないにも関わらず、いきなり大規模なマストバイキャンペーンを実施してもキャンペーン投稿が拡散されないといった可能性があります。
「フォロワーを1,000人増やす」「2,000いいねを目指す」など、しっかり成功させるために具体的な目的(ゴール)から逆算して内容を決めるようにしましょう。
キャンペーンにこだわるのはよいことですが、最終的に収益につながらなければ意味がありません。充実した企画を考えた上で、予算管理もしっかり行いましょう。
景品そのものの価格だけでなく、配送費やシステムにかかる手数料、企画に携わる人件コストまで考慮するのがポイントです。
Xキャンペーンに対応しているツールを活用することも検討しましょう。専門のツールを使うことで使い勝手が良く、利便性が高いです。また、Xキャンペーンの事例や進め方のサポートをしてくれるのも嬉しいポイントになります。
Xキャンペーンツールについては、以下のページで詳しく紹介していますので、実施するキャンペーンの条件や予算に合わせて適切なツールを選定しましょう。
ここからは、実際に開催されていたXのキャンペーンの事例を紹介します。リポストやハッシュタグを活用したキャンペーンから、企業の個性が感じられる面白いキャンペーンまで、幅広く紹介します。
『ローソン』が開催していたインスタントウィン方式のキャンペーンは、396,000リポストと61,000いいねを獲得(※)。
こちらは公式アカウントをフォローし、投稿をリポストすることで自動で抽選結果が送られてくるキャンペーンです。毎日1万名に当たるこのキャンペーンの景品は、マチカフェのカフェラテまたはマイルドエスプレッソラテの無料券。
このキャンペーンのように、毎日の当選対象者数が多く、当選結果もすぐに分かるキャンペーンは、多くのリポストを獲得できる傾向があります。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『カルビー ポテトデラックス公式』が開催していたインスタントウィン方式のキャンペーンは、15,000リポストと2,900いいねを獲得(※)。
こちらは公式アカウントをフォローし投稿をリポスト、別途キャンペーンのサイトでXを連携することで抽選結果を確認できるキャンペーンです。毎日2名に当たるこのキャンペーンの景品は、当企業の商品1ケースです。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『マクドナルド』が開催していたハッシュタグとリプライ方式のキャンペーンは、12,000リポストと12,000いいねを獲得(※)。
投稿に記載のハッシュタグをつけてリプライをすると、抽選で100名に1,000円分のマックカードが当たるキャンペーンでした。
ハッシュタグとリプライを組み合わせたキャンペーンは、リプライ欄でユーザー同士の交流が生まれることもあるため、ユーザーのエンゲージメント向上も期待できる手法です。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『メルカリ』が開催していたフォローとリポストで参加できるキャンペーンは、26,000リポストと3,600いいねを獲得(※)。
当選者は、ロボットやタブレット、お肉や旅行券5万円分など、計10点の中から景品を選べるというものでした。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『Glico PR Japan』は『ピザーラ』とのコラボでハッシュタグ方式のキャンペーンを開催。
このキャンペーンでは、ハッシュタグと合わせて「おうち時間あるある川柳」を投稿すると3名にピザチケットやお菓子の詰め合わせが当たるというものでした。
こういったユニークなキャンペーンは、ユーザーが楽しく参加でき、企業や商品に対して親近感を抱いてもらいやすいキャンペーンです。
『キリンビール』が開催していたキャンペーンは、アンケートに答えると、ワインとお肉が当選するというものでした。
こちらは、キャンペーン投稿からアンケートのリンクに進み、複数の質問に答えると応募が完了するもの。フォロワー獲得や投稿の拡散ではなく、こうしたアンケート調査を目的としたキャンペーンは、既存のフォロワーを多くもつアカウントに有効な方法です。
『すき家』が開催していた、フォローと引用リポスト、ハッシュタグで参加できるキャンペーンは、29,000リポストと9,700いいねを獲得(※)。当選者は3日間で150名で、1,000円分の食事券が当たるというものでした。
このキャンペーンのユニークな点は、リポストの際に「指定のメニューを食べたい気持ち」を記載するというもの。このようなキャンペーンはユーザー間でのコミュニケーションが生まれやすく、拡散の効果やエンゲージメントの向上が期待できます。また、当選者数を多く設けることで、たくさんの応募数も見込めます。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『ニベア キャンペーン情報』が開催していたフォローと動画視聴、ハッシュタグ投稿で参加できるキャンペーンは、5,200リポストと3,100いいねを獲得(※)。当選者は200名で、新商品がもらえるというものでした。
動画視聴で新商品について知ってもらうことで、大きな広告費用をかけずに既存ユーザーに対して販売促進ができます。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
『ニトリ』が開催していたフォローと引用ポスト、ハッシュタグで参加できる、インスタントウィン方式のキャンペーンは、15,000リポストと4,300いいねを獲得(※)。その場で合計30名にニトリ商品券10,000円分が当選するというものでした。
このキャンペーンは、引用ポストに「#今年はニトリのこれ優勝2023」をつけて今年買ってよかった商品を記載してもらうというもの。ユーザー自身が、応募と同時にニトリ商品の宣伝をしてくれる点がこのキャンペーンのポイントです。
※キャンペーン終了後の2023年12月14日時点の件数
応募条件を満たした方の中から、毎日100名に「モスチキン」が当たるキャンペーンを実施。リプライで当選結果がわかるインスタントウィン方式である点も特徴です。
応募条件を満たせば、期間中1,400名に「楽天ポイント」が当たるキャンペーン。こちらもリプライで当選結果がわかるインスタントウィン方式を採用しています。
応募条件を満たせば、キャンペーン期間後6名に「電熱グローブ&電熱ネックウォーマー」が当たるキャンペーン。当選方法に関しては記載がなく、発送もしくは別で通知が行われるようです。
Xでのキャンペーンは、企業や商品の認知度やブランド力の向上に繋げられるだけでなく、ユーザーのエンゲージメント向上や販促効果も見込めるため、おすすめのマーケティング施策です。本記事で紹介した事例やおすすめの方法、またツールなどを活用して、Xでのキャンペーンを行ってみてください。