新規顧客獲得単価は年々上昇傾向にあり、特にInstagramやXなどのSNSでの顧客獲得単価の高騰は顕著です。またCookieの規制なども影響し、初期の獲得コストが高くなっているため、コスト削減には一定の限界があります。
獲得コストの回収において再購入や購入単価を上げることが、マーケティング施策として非常に重要です。特に、ファンマーケティングは様々な業界で重要視されており、再購入を促進することがECサイトを運営する事業者のマーケティング施策として効果的だといえます。
LINEの開封率は、一般的なメルマガの開封率と比べて、1.8~2倍ほど高いと言われています。これはLINEを運用する大きなメリットの一つといえます。また、LINEでは個別の配信がメルマガよりも行き届きやすい設計になっており、1to1のコミュニケーションが可能です。
これにより、企業は顧客に対して充実したフォローアップができるようになり、キャンペーン以外にもクーポンの配布や予約の受付など、リッチメニューを通じた多様なコミュニケーションを実現することができます。
※参照1:”LINEのユーザーはどんな人? - LINEキャンパス”
※参照2:”LINE公式アカウントのメッセージ配信はなぜ効果が高い? - LINEキャンパス”
ECサイトにおけるLINE活用の課題として、新規顧客獲得が挙げられます。特に、LINEの友だち追加数の伸び悩みはEC事業者の一番の悩みのポイントであり、アンケートによると約6割の企業が友だち追加数の伸び悩みを感じています。
また、LINE公式アカウントを追加する際のトリガーについてもお伝えしたいと思います。それは、どれくらい公式LINEアカウントが認知されているのかという認知度と顧客が公式LINEを追加することによるメリットを訴求できるかの2点です。この2つが明確だと顧客がLINE友だちを追加する可能性は高まるでしょう。
ただ、追加する「導線」があっても「きっかけ」がないと顧客はなかなか動いてくれないため、そういった際にはLINEキャンペーンが有効といえます。キャンペーン自体の拡散力が高く、プレゼントが貰えるという明確なメリットもあるためです。
※参照1:”【マーケティング担当者のLINE公式アカウント活用の実態調査】約6割の企業がマーケティング活動でLINE公式アカウントを利用も、約9割が運用に課題を持つ”
続いて、顧客が公式アカウントを追加する動機を確認したいと思います。
「企業の公式LINEアカウントを追加する動機は?」という質問に対し、最も多かった回答は「お得になるクーポン・情報を知りたいから」でした。次いで「キャンペーンやイベントに参加するため」、3番目は「商品やサービスの最新情報を知りたいから」という結果でした。
1番目と3番目については「情報を知りたい」という共通項があり、こちらは普段の配信コンテンツやLINE CRMツールを使用した配信の最適化で一定、満たすことができます。
ただ2番目の「キャンペーンやイベントに参加するため」についての回答も一定数あるため、これまでコンテンツ配信のみだった企業や伸び悩みを感じている場合はキャンペーンを実施することで新たな層の顧客獲得を狙うことができます。
このように、企業目線でも顧客目線でもLINEキャンペーンは有効なマーケティング施策の1つといえます。
※参照1:”1200人に聞いた「企業公式チャネル」における情報取得の実情〜アプリ、LINE、SNS、ハードルが低いのはどれ?〜”
新商品発売に伴うサンプリングキャンペーンを実施しました。
このキャンペーンでは、LINEリッチメッセージと他のSNSでの告知を行い、スタート時約100,000人からキャンペーン終了時には、約130,000人まで友だちを増やすことに成功しました。また、キャンペーンページのビュー数(PV数)は約200,000回に達し、応募総数は約35,000回となりました。
続いてEC業界でのLINEキャンペーンの事例です。この事例では、Xのフォロー&リポストとLINE友だち追加を条件としたキャンペーンを行いました。
Boosterは、1つのキャンペーンページに複数の異なるSNSアクションを設置することが可能なため、横断的にキャンペーンを実施し繰り返し継続的にキャンペーンを行うことで、6回のキャンペーンで約7,400人の友だちを獲得しました。
また1回のキャンペーンにかかるギフトの予算として約30,000円、その他ツール代として39,800円(Proプラン)で、1人当たりのCPF(Cost Per Friend)は約61円となり一般的な広告施策と比較して費用対効果が高い施策となりました。
最後にオンライン化粧品ブランドの事例についてお話しします。
このブランドは、既存顧客向けのDM(ダイレクトメール)施策からLINEキャンペーンへ移行しました。
LINEキャンペーンを実施した理由として、既存の顧客向けのDMは費用対効果の測定が難しく直接的に購買へ繋がったかの判定が困難だったことやInstagramも運用していましたが主にブランディングとしての訴求が中心で購買に直接繋がらないマーケティング施策だったため、LINEの活用に踏み切りました。
LINEキャンペーンを実施した結果、50名からスタートし3か月で約25,000人まで友だちを増やすことに成功しました。Instagram上でのキャンペーンの告知や外部メディアの告知も功を奏し、日毎に倍々で友だち数が増加しました。
最終的に広告費用とギフト代、Boosterのシステム利用料を含めたCPFは23円となり、非常に効果的で効率的な施策となりました。
開催日時:2024年05月21日(火)14:00-16:00
タイトル:LINE×ECのすべて
~各分野のプロが”売上をぐっと伸ばす”ノウハウを徹底解説~
主催者:株式会社ギブリー
登壇者:Booster事業 営業責任者 廣野 智也
参加方法:オンライン(Zoom)